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お手軽ナット製作

2010.12.16 Thu
外国製ウクレレや安物ウクレレでひどいというか、いい加減なのが多いパーツのひとつがナットですね。
加工や仕上げで、妙に溝が浅かったりナットがそもそも大きくて溝は深いのに弦が指板から3mmも4mmも離れているなんてのはザラで、中には逆に溝が深すぎたりして買っていきなり開放弦で弦がビビったりという場合もあって、悲しくなった人も多いと思います。

で、いきなり開放弦でビビってるなんてのはもう交換しかない(ケミカル剤などで盛ることができるなら別)し、高すぎて弾きにくいなと思って調整してみたはいいけど、溝を深くしすぎてやっぱり開放弦でビビるようになっちゃった、深くするつもりが溝が広がっちゃった、溝を広げるつもりが深くなっちゃったなんてのはよくあるパターンだと思います。

で、そんなときに身近な材料でナットを作ってしまう方法を記録しておきます。

ナットは基本的に牛骨や象牙などの天然素材やTUSQやNUBONEのような人口骨じゃないといけないと思ってる方も多いでしょうが、確かにそういうものを使うに越したことは無いですけど、よっぽど高水準な領域で音をシビアに比較・調整するのでは無い限り、実は材質よりも溝の形と弦のマッチングや弦の滑りのほうが音への影響が大きいと考えます。演奏性という意味では材質よりも形状ですし。

そこで登場するのが、街の印鑑屋さんで50円とか100円で売ってる三文判です。

基本的に量販で激安で売っている三文判というのは、ラクトと呼ばれる脱脂粉乳の絞りかすのゴミから作る樹脂でできているらしく、これがアクリルやポリカのように固くて脆いわけではなく、塩ビ樹脂のように柔いわけでもなく、程よい硬さと程よい粘りがあって、非常に良い塩梅なのです。
ちなみに、白ではなくベージュっぽい木目のある古い三文判は柘植(つげ)という木でできていて、これはこれで黒檀よりも目が細かくて悪くなかったりします。もちろん黒檀でも無問題ですが。

まぁ、どっちでも良いです。透明なものや装飾のあるものはダメです。安物にして下さい。
で、作り方ですね。今までも散々作ってきたんですが、なぜか記録してなかったので今回改めてあいぽんで撮影しながらやりました。


1)当然ですけど、まずは印鑑の用意。今回はこんなのにしました。加藤さんです。
001-印鑑用意
商売柄、印鑑をたくさん持っていて、ダブってしまったものを工作用にしてます(笑

2)まずは、ナットでもサドルでも使えるように、長さを55~60mm程度に切ります。ナットにしか使わないという場合は長くても40mmあれば充分です。加藤さんさようなら。
002-長さカット

3)長手方向に二つ割りします。これが小さなナットでOKあれば4つ割りでも可です。
003-二つ割り

4)かまぼこ状になったもののだいたい必要なナット高さの位置に底面を作ります。
004-底辺側作成

5)底面を作ったら、今回はナットで削りしろを残す為実際のサイズより2mm大きな38mmの長さに切っちゃいます。底面作りと順番はどっちでも良いです。先に長さを切っちゃったほうが楽かも。
005-長さ調整

ここまでは大雑把な作業なので適当などんぶり作業でOKです。順番も好きなようやっちゃって下さい。
ただ、なるべくノコギリで切る距離が短いほうが当然楽ちんです。

6)で、ここからは実際の整形作業に入ります。のこぎりからヤスリに道具を切り替え。
006-ヤスリ加工に切り替え

7)底面はノコギリで作成済みなのでまずは天端の面を大雑把に作ります。これは、なるべく線ではなく面を出していかないと鋭利な角が多くてヤスリにゴシゴシする手が痛くなるからです。
007-天端加工

8)大雑把に天端を出したら、次に厚さを整えます。これはまぁ、ひたすらゴシゴシです。
008-厚さ調整

9)厚さを削りつつ底面の平面を出しつつ天端の面をR状に整えつつ整形していきます。
009-面取り

10)これは事前にやっておいても良いのですが、ナットがだいたい希望の形状になったらナットを接着する場所をナットとなるべくピッタリくっつくように整えます。俺様はナット側とヘッド側を両方同時に調整したいのでこのタイミングです。
010-ネック溝調整
こんな調子であわせながら底面と天端をキレイに整えていきます。

11)大雑把にえんぴつで溝の位置を出します。今回は元のナットの溝が外側過ぎて弦落ちするので内側に寄せます。1弦と4弦の位置が決まったらおのずと2弦と3弦の位置は3等分すれば出ます。
011-溝位置マーク

12)えんぴつでマークした位置にうっすらと仮溝を作り接着剤なしで設置してみて弦の位置と太さによる補正を想像しながら本格的に溝を切る位置を確認します。
012-仮溝で位置確認

13)位置が確認できたらあとは慎重に弦の太さにあわせて溝切りヤスリで溝を切っていきます。2・3弦は金ノコで溝を切っちゃいます(理想は太さの違う溝切りヤスリでやることですが、そこまで用意すると金がかかりすぎるので1弦用の一番薄いのだけ用意してます)。で、瞬間接着剤を一滴指板とヘッドのところに垂らしてナットを1分くらい押し付けて固定して弦をセットしちょっとテンションをかけてみて微調整したら完成。
013-完成

って感じです。今回もやっぱり写真不足だったな・・・抜けがあって説明しにくい・・・
これでわかったかな・・・

Theme:ウクレレ | Genre:音楽 |
Category:□ウクレレ改造・製作 | Comment(7) | Trackback(0) | top↑ |
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さすがです

加藤くん、なかなか素晴らしいです。
- | カルロス | URL | 2010.12.16(Thu) 17:54:45 | [EDIT] | top↑ |

no subject

加藤さんを舐めちゃいけません。
立派にお勤めを果たしてくれます。
たぶん。。。
- | 俺様 | URL | 2010.12.16(Thu) 18:47:04 | [EDIT] | top↑ |

すごーい!

なるほど。
印鑑がナットになるとは☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

硬さも粘りもちょうどいいのね。

これはノゴギリで切っていくのね。

だいちゃんは大工さんですか?
- | もんもん♪ | URL | 2011.01.17(Mon) 11:37:14 | [EDIT] | top↑ |

no subject

ちょっとしたリペアなら自分でやりたいので(これはちょっとじゃないけどw)凄い参考になりました!感動です。

自分の愛器はサムズ工房なのでいずれ作る日が近い気がしますw

このブログは昨今にしては珍しく気合が入っているので密かに応援してます。

末永く頑張ってください。

- | B.D | URL | 2011.01.24(Mon) 22:09:24 | [EDIT] | top↑ |

no subject

ありがとうございます。
うちのサムズ工房のテナーはご臨終ですが、ソプラノは大活躍です。
- | 俺様 | URL | 2011.01.25(Tue) 00:09:24 | [EDIT] | top↑ |

助かりました。

先日ウクレレを見に行ったら、いかに自分のはナットが高くて弾きにくいかが分かったので、削って、削りすぎて失敗…(>_<)
数日後にウクレレ教室を控えどうしたものかと途方にくれましたが、このサイトを見つけて助かりました。
自作のナットの方が弾きやすく、先生が毎回調律してくれるのですが全く気づかれませんでした。それどころか、いつも弾けなかったコードが弾けて『おー!』と言われました。♪(v^_^)v
本当にありがとうございます。
- | Yukaji | URL | 2011.07.02(Sat) 11:10:50 | [EDIT] | top↑ |

no subject

ご無事でなによりですw
- | 俺様 | URL | 2011.07.02(Sat) 11:36:34 | [EDIT] | top↑ |

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